柱状図から大地を読む

1.柱状図と地質調査

◆柱状図とは

 

柱状図(ちゅうじょうず)とは、ある地点の地質断面図のことをいいます。柱状図の作成は地質学の基本となっており、複数地点間での柱状図を対比し、地質図の作成や地質構造の推定を行います。

柱状図には、ボーリング調査の際に採取される地表から到達点までの土壌のサンプル(ボーリングコア)から作られる柱状図、野外地質調査(フィールドワーク)においてある地点の露頭を観察して作られる柱状図、などの種類があります。

 

◆土木工事と地質調査


構造物を作るときは、それを作る地盤についてその状態や性質、強度などを十分調べておく必要があります。
土木工事において、地盤を調査して、埋め立てなどの材料土として使用できるかどうか、あるいは強さなどの土の工学的性質を調べることなど、土の全般に関する調査を土質調査といいます。
この調査には、直接現地で地盤の性質について調べる原位置試験と、調べたいところの土を採取してきて室内で調べる土質試験があります。

2.サウンディング・N値

◆サウンディング

 

原位置試験の主要な手法にサウンディングがあり、これはボーリング孔を利用したり、地表から抵抗体を打ち込んで、貫入や回転あるいは引抜きを行ってその抵抗値を測定し、 その点の土の状態や力学的性質を推定することをいいます。

 

◆標準貫入試験

 

サウンディングの一つに、地盤の深いところの土の硬さや締まりぐあいなどを調べる標準貫入試験がありますが、 これは構造物を支えることのできる層(支持層)の位置や支える強さの判定に利用します。この試験は決められた重さの抵抗体をハンマーで打ち込みますが、 このハンマーの打ち込みの打撃回数(N値という)によって、支持層の位置や支持力の判定をいます。

N値は、地盤の硬さを表す指標で、この値が大きいほど硬い良い地盤となり小さいと軟らかい地盤となります。

 

◆土質とN値と地盤の硬さの関係

3.ボーリング柱状図

標準貫入試験の結果は、ボーリング柱状図(土質柱状図)として示されます。 この図から現地の土層の状態、基礎の設計や土木工事に必要な地盤に関するいろいろな情報を得ることができるため、ほとんどの工事でこの調査が行われます。

ボーリング調査結果で得られた情報を提供する柱状図は、地点情報、掘削情報、孔内水位、ボーリングコア観察結果や標準貫入試験、孔内水平載荷試験、弾性波速度検層(PS検層)、ルジオン試験等の原位置試験の他、基礎的かつ重要な地質情報が図示されます。

◆柱状図の表示項目

①標尺(m):地面を0とした時の地中の深さを表す。
②層厚(m):異なる層毎の厚さを表す。
③深度(m):地層が次の地層に変わった地点の深さを表す。
④柱状図:層毎の土質を表示する記号(模様)を表す。
⑤土質区分:土質(地層)の種類を表す。
⑥色調:各層の土の色。
⑦孔内水位:地下水位の深さを表す。
⑧深度(m):N値を測定した深さ。
⑨打撃回数/貫入量(cm):N値と10cmごとに打撃回数を表す。
⑩N値:N値をグラフで示す。

◆柱状図の記号例


参考資料:Wikipedia、協同組合島根県土質技術研究センター、他

新コーナー「諏訪湖東南の集落」が新設されました。

地質学の基本「柱状図の読み方」を解説しています。